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クマノミ

スズメダイ科クマノミ属
学名:Amphiprion clarkii
分布:千葉県以南の南日本。インド洋、太平洋、ペルシャ湾。

【解説】
サンゴイソギンチャクと共生していることが多い。生息場所によって体色には個体変異があるが、オスの尾ビレは橙黄色であるのに対して、メスの尾ビレは乳白色であることが多い。
クマノミの種類によってそれぞれ好みのイソギンチャクが異なる。イソギンチャクは有毒な成分を持っており、餌が近づくと、毒液を吹き出して、麻痺させ捕食する。クマノミは、イソギンチャクと生活している間にこの毒に対する免疫を持つようになる。
クマノミはいつもイソギンチャクから離れないで行動し、産卵も、宿主であるイソギンチャクの基部の岩に卵を産みつける。親魚は水流を送るなど、かいがいしく世話をする。
本種はクマノミの仲間では最も温帯域に適応した種類で、伊豆半島でも繁殖が確認されている。また、イソギンチャクの大群落のあるスポットではクマノミの数も多く、そうした場所は「クマノミ城」などと呼ばれて、ダイバーにも人気がある。

【映像のサマリー】
クマノミは、イソギンチャクを住家にしている魚である。こうした関係を共生というが、イソギンチャクのほうは特別恩恵に預かっていないので、片利共生ではないかという研究者もいる。
幼魚はイソギンチャクの触手の間にいつも隠れるようにして暮らしている。
クマノミはファミリーで暮らす魚でもある。このイソギンチャクにも、1組の親と2尾の幼魚が一緒に暮らしていた。ダイバーが接近すると、雌雄が耳打ちするかのように寄り添ったり、子どもを守ろうとしてか、果敢にもダイバーを攻撃して来たりする。

00:00〜 イソギンチャクに隠れる幼魚
00:28〜 クマノミのファミリー(ペアと幼魚)

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