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ウグイ

コイ科ウグイ属
学名:Leuciscus (Tribolodon) hakonensis
分布:琉球列島を除く日本各地。南千島、サハリン、アムール川、沿海州〜朝鮮半島。

【解説】
ウグイには、降海性のものと純淡水性のものがある。降海性のタイプは、河川で数年生活してから海に下り、また産卵のため河川に遡上してくる。北海道など寒冷地では、冬期に河川に再遡上してくる越冬回遊が見られる。
ダイビング中、積丹半島の沿岸では銀白色のウグイの群に出会うこともある。純淡水性のタイプは河川の全域に生息しているが、山上湖などにも多く、降海性のものより成熟が早い。
ヌメリが強く生臭い雑食性の魚なので、夏場は避けるが、秋から冬にかけては好んで食べる地方もある。中部日本〜関東地方などでは、産卵期のウグイを串に刺して、いろりでじっくりと塩焼きにしたり、田楽にして食べる習慣があり、「あいそ祭り」というイベントも毎年行われる。

【映像のサマリー】
産卵期になると、ウグイの群は上流の産卵場所を目指す。滝や堰堤などがあると、それを乗り越えようとジャンプを繰り返す。最盛期には、10〜20匹もが繰り返し空中に飛び出している瞬間もあり、なかなか見ごたえがある。
うまく障害を乗り越えて産卵場所に到着した群では、1尾のメスを数尾のオスが追いかける形が何日も続く。産卵がかくも賑やかなのは、産卵行動する雌雄だけでなく、おこぼれの卵を食べようとする他のウグイがつきまとうためである。
ウグイは普段地味な体色の魚であるが、婚姻色の出たウグイは別種のように派手で目立つ存在となり、地方によってはアカハラとも呼ばれる。陸上から観察すると、魚が右往左往して水しぶきが上がり、詳しい産卵の様子は分かりづらい。水中からじっくり見てみると、産卵の瞬間も確認しやすい。

00:00〜 小さい滝をジャンプして上流へ
00:21〜 浅瀬で産卵する群
00:31〜 婚姻色の群(水中)
00:55〜 産卵中のウグイ(水中)

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