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ブラックバス(オオクチバス)

サンフィッシュ科オオクチバス属
学名:Micropterus salmoides salmoides
分布:北アメリカ原産。北海道南部以南の日本全国に移入。

【解説】
昔から日本に生息していた種類ではなく、外国から移入された魚のことを、外来魚と呼ぶ。外来魚が魚食性の強い魚であった場合、日本の生態系に大きなダメージを与えてしまう場合が多い。本種はその代表格である。
1925年に芦ノ湖に移入されて以来、青少年のゲーム・フィッシュとして人気があるので、あちこちの池や湖にゲリラ放流されて、急速に分布域を拡大してしまった。幸いにも、本種は温暖な地方の湖沼に適した魚であるため、冷水域にまでは分布を広げられていなかったので、イワナ、ヤマメ、ヒメマス等への影響は少なかったが、近年、冷水域に強い近似種のコクチバスがゲリラ放流される事件が多発している。そのため、中禅寺湖を始め各地の湖で本格的に害魚駆除活動に乗り出している。
コクチバスとオオクチバスは、興奮していて斑紋が出ている時などは見分けやすいが、水中では区別しづらい。コクチバスの目が赤いことが見分けるポイントの一つ。また、産卵床のブラックバスの仔魚は銀白色だが、コクチバスの仔魚はオタマジャクシのように黒いので、はっきりと区別ができる。

【映像のサマリー】
琵琶湖等での産卵は5月頃に始まるが、梅雨時になると山上湖のブラックバスも産卵期に入る。ブラックバスは子育てをする魚としても有名で、岩礁地帯の間に産卵床を作って卵やふ化した魚を守っている親バス(オス)の姿があちこちで見られる。
映像は、夜潜りで出会った大物を収録したもの。餌が胃袋に入り切らないで口から尾ビレが出ている。
バスは大変貪食で、腹が空くと、仲間のバスさえも共食いの餌食になる。
岸に添って潜っていくと、前方に産卵中のペアを発見した。少しずつ接近して産卵の様子をつぶさに観察する。
メスは体を横にして、小刻みに震えながら小粒の卵を放出していく。オスは精子をかけているようだが、肉眼では卵の方だけしか見えない。
オスは、産卵の間にも、卵を食べに集まってくるヨシノボリ等を追い払う。産卵は何十分も続いた。

00:00〜 湖のバス(産卵床を守っている)
00:25〜 魚を飲み込んだ大型個体(共食いのようである)
00:33〜 産卵中のペア

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