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今回のコンフェデレーションズカップでも、来年のワールドカップでも、グループリーグを突破した後は、決勝トーナメントが待ち受けています。
決勝トーナメントは、文字どおり一発勝負。試合内容が良かろうと悪かろうと、とにかく勝ち進まなくてはありません。えてして、グループリーグを快調に突破したチームは、決勝トーナメントの最初の試合は苦戦するものです。

コンフェデレーションズカップのセミファイナル(準決勝)、グループリーグを首位で突破した日本を待ち構えていたのは、オーストラリアでした。オーストラリアも決して楽な相手ではありません。非常に手強い相手です。日本との対戦成績もほとんど五分、しかし、オーストラリアはヨーロッパ各国のトップリーグでプレーしている選手の数では、はるかに日本を上回ります。

案の定、キックオフ直前に到来した嵐と、オーストラリアの体格を利した厳しい当たりに、日本選手はプレーの質を低下させられます。
サッカーの試合を分析する数値の1つに「ボール支配率」というものがありますが、この試合でのオーストラリアのボール支配率は何と62.9%。対して日本はわずか37.1%でした。これほどの差のついたボール支配率を、私は最近では記憶にありません。シュート数も、オーストラリアは17、日本は9でした。試合の立ち上がりから、ほとんど一方的に押し込まれる展開を強いられたのです。
そんな試合展開の中でも、もちろん選手たちは最後まで集中力を切らさず、粘り強く頑張ってくれました。皆さんご存じのように、辛うじて中田英寿のゴールの1点を守り切り、とうとうファイナリスト(決勝進出者)となったのです。

私がこの試合であらためて感じたことは、サポーターの力の大きさでした。ウィークデイの夕方(試合開始は17:00でした)に、しかも雷雨の中、横浜まで駆け付けたサポーターは約5万人。もちろん、7万人を収容する横浜国際スタジアムは満員にはなりませんでしたが、激しい雨に打たれながら、最後まで声援を送り続けたサポーターこそが、この試合のMVPではないでしょうか。
サッカーとは、こんなにもサポーターの声援が大きな力となる、そういうスポーツなのです。おそらく、他のどんなスポーツよりも、サポーターの力が大きく作用するスポーツでしょう(ですから、サッカーの国際試合、真剣勝負は「ホーム&アウェイ」=ホームと敵地とで1試合ずつ行うというのがフェアなのです)。
また、だからこそ、世界中の人々が、「応援のしがいがある」と感じるのだと思います。
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