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2001年12月1日、韓国の釜山で、FIFAワールドカップKOREA/JAPANのグループ・リーグ組み分け抽選会が行われました。日本と韓国は、開催国としてシード扱いなので、日本はあらかじめH組に入ることが決まっていました。

そして、注目のH組の顔ぶれは、ベルギー、ロシア、チュニジア、そして日本となりました。日本は、6月4日(火曜日)18:00から埼玉スタジアム2002でベルギーと、6月9日(日曜日)20:30から横浜国際総合競技場でロシアと、そして6月14日(金曜日)15:30から大阪市長居スタジアムでチュニジアと対戦します。

世間では、早くも「ラッキーな顔ぶれだ」「グループ・リーグ突破できる」「3連勝も夢じゃない」とか、「いやいや、逆に拮抗していて難しいグループだ」とか、いろいろな意見が飛び交っています。

ズバリ言って、顔ぶれは「比較的」恵まれた方です。が、あくまで「比較的」です。だって、フランスやイタリアやブラジルやアルゼンチンやスペインやドイツは、彼らもシード国ですから日本と同じグループになるはずがないわけですし、シード国ではないとは言え、イングランドやポルトガルやナイジェリア等々は、どうしたって優勝候補ですから、それらの国と同じグループに入らなかったのは、恵まれたと言わざるをえないでしょう。でも、ベルギー、ロシア、チュニジアの3国とも、「ラッキーだ」と思って、ますますモチベーションが上がっていることは間違いありません。

しかし、もう一方で、何しろ日本は、ワールドカップでまだ1勝もしていないし、1ポイントの勝点すら獲得したことがないわけです。ワールドカップ本大会に出場してくる国すべて、日本が確実に勝利(=勝点3ポイント獲得)もしくは勝点1ポイント獲得(=引き分け)を計算できる相手はありません。
それもまた、現実であり、事実なのです。

ただし、開催国(ホストカントリー)がグループ・リーグ突破を果たせなかった例は、過去ありません。日本にとって(もちろん韓国にとっても)グループ・リーグ突破は至上命令なのです。開催国が早々にグループ・リーグで敗退してしまうなんて、大会の盛り上がりにも多大な影響があるのですから。

もう1つ、グループ・リーグを突破すれば良しとするような論調も漂っていることに、違和感を覚えます。それが、まだワールドカップで1勝もしていないという事実の前に、謙虚に、自分たちを見つめた上での論理(いわば、虎視眈々)なら、一定理解もできるのですが、グループ・リーグを突破することで終わっては、せっかく地元で開催されるワールドカップの日本の試合は、6月17日(月曜日)か18日(火曜日)には終わってしまうのです。

私はズバリ、グループ・リーグを突破して、さらにもう1つは勝ち上がって欲しい、と期待します。それは、「ベスト8」進出を意味することになりますから、世界のどこへ行っても、こんな発言をすれば笑われてしまうでしょう。だって、日本はまだ、それだけの事が言える実績を持っていないのですから。
でも、それくらいやらないでどうする、と思っています。

イングランド(イギリス)リーグのDivision 1のポーツマスへ移籍した川口能活が、地元のメディアの「日本はどこまで行けると思う?」という質問に、臆することなく「ベスト8が目標」と答えているようです。もちろん、「ベスト8だって!?」と、地元のメディアには笑われていることでしょう。
でも、私は川口の意思に、賛成です。

日本がグループ・リーグを突破した場合、対戦するのはC組の1位もしくは2位です。日本がH組を1位で突破すればC組の2位と対戦(6月17日の20:30から神戸ウイングスタジアム)します。2位で突破すればC組の1位と対戦(6月18日の15:30から宮城スタジアム)することになります。

C組の顔ぶれは、ブラジル、トルコ、中国、コスタリカです。この中で1位と2位に入るのは、どの国でしょうか。常識的に考えれば、1位はブラジルでしょう。2位はトルコ?? わかりません。

となると、日本がH組を2位で突破すると、次の対戦相手はブラジルとなってしまいます。もちろん、ブラジルにだって決して勝ち目がないわけではありませんが、ブラジルよりも、トルコや中国やコスタリカの方が、少しは恵まれた組み合わせになるかもしれません(繰り返しますが、日本にとっては、どこも難敵ではあるのですが)。
であるならば、できるだけH組を1位で突破したいものです。

そんな先のことも、少しは考えるわけです。

注目は日本の戦いだけではありません。

どの試合も、通なサッカーファンを除いて、日本の人々には「これまで見たこともないようなサッカーの試合」を目撃することになることでしょう。特に、アルゼンチン、ナイジェリア、イングランド、スウェーデンの顔ぶれとなったF組は、これはもう驚天動地、予想もつきません。

そんなF組の凄い対戦カードが行われ、なおかつG組のイタリアの試合も行われる札幌、鹿島の皆さんは、羨ましいですね。
幸運にもチケットが手に入ってスタジアムで観戦できる方はもちろん、TVで観戦する方も、ぜひ「世界共通語」「世界のどの国も熱狂する」フットボールの魅力を味わっていただきたいと思います。

5月31日(金曜日)20:30から韓国・ソウルで行われるフランスVSセネガルで幕を明け、6月30日(日曜日)20:00から横浜国際スタジアムで行われるファイナル(決勝戦)まで、世界の注目が注がれるワールドカップまで、あと半年です。
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