2003 Winter-Spring

2003年03月31日(月曜日)
 ミルコ・クロコップが、予想どおりではあったが、ボブ・サップをKOで下した。
 ただ、TV放送席では、格闘通をウリにしている人が、サップが体力に任せて突進し、一見サップの方がクロコップに圧力をかけているように見えた展開を、クロコップが何も出来ない、とコメント。その次の瞬間にクロコップのストレートがクリーンヒットしてサップが崩れ落ちたものだから、何とも間が悪かった。
2003年03月30日(日曜日)
 長らく日本のナショナルチームに携わっている日本フットボール協会のコーチが、メディアに対する注文を自らのWebページに記している。
 いわく...マスメディアの方は世界基準を物差しにして選手の評価をして欲しい、正しいプレーの評価基準を持たずに選手を過大評価しスターを作り上げようとすることは止めて欲しい、是非プレーの質を評価の対象にして欲しい...といった内容だ。

 全くその通り。だが、日本の旧来メディアにはもはや無理な注文でもある。
2003年03月29日(土曜日)
 あるスポーツ新聞では、昨夜のスタジアムの観客動員数の一覧表において「注:サッカーの観衆は実数、野球は概数」と明記していた。
 素晴らしいじゃないか。やっと、こういうことを実行してくれたか、という感じだ。
 これからも、観客動員数を扱う場合には、この姿勢を継続していただきたい。また、他の新聞社やメディアでも、是非見習って、取り入れていただきたいものだ。

 もっとも、こういう記載方法に2度とお目にかかれない可能性も低くないだろうが。それが日本のメディアの体質であり事情だから。
2003年03月26日(水曜日)
 相変わらずなくならない「トップ下」=「司令塔」という日本のスポーツ新聞記者のテキスト。
 フットボールは、ポジションが役割を規定(固定)するものではない。そういうことを、実に長らくの間、日本人の多くが知らなかっただけ、知らされなかっただけのことだ。

 少々飛躍し過ぎかもしれないが、この国のスポーツマスコミ(および旧来メディア)には、もはや幻滅しか感じないし、この国のスポーツ全体に対して、ひいては国民に対して長年及ぼしてきている悪影響を思うと、正直、溜め息が出てしまう。
2003年03月18日(火曜日)
 ある仕事の打ち合わせで住宅街にあるオフィスを訪ねると、道で小さな子どもがサッカーボールで遊んでいた。
 微笑みながら見つめつつ、一緒に遊びたいなあと思う。
2003年03月17日(月曜日)
 昨夜の中田英寿は、素晴らしいゴールや惜しいシュートもあって、まあまあ十分な活躍ぶりだったと思うが、試合終了間際に、左サイドからのクロスをダイレクトで叩いたシュートがゴールマウスを外してしまったのは、あれはいただけない。
 折角、久しぶりの1試合=2ゴールの絶好機だったのに。
2003年03月13日(木曜日)
 佐山聡のタイガーマスクが、ダイナマイト・キッドと戦った時の映像を(もう何度めにもなるが)また見る機会に恵まれた。
 キッドにスッと背後に回られてバックを取られたのを佐山聡が左回りで取りかえす、それをさらにキッドが左回りで取りかえす、佐山聡は今度は逆回り(右回り)に切り替えてバックを取りかえし、次の瞬間、電光石火で完璧なタイミングとスピードのジャーマン・スープレックス・ホールドだ。
 幾らなんであろうとも、これは何度見ても凄い。

 この試合は、この二人のベストマッチの1つだろうと思われるが、大きなターニングポイントとなったのは、佐山聡の壮絶極まりないフロント・ネックチャンスリー・ドロップだろう。
 おそらくマスターしたばかりで、実はまだ十分使いこなせていなくて、あのような壮絶な落とし方になってしまったのだと思うのだが、まあ、よくある話だろう。その後のフロント・ネックチャンスリー・ドロップは、確かに相手にある程度の余裕を与えられるように、工夫が加えられているように思われる。
2003年03月09日(日曜日)
 ある企業が、ピッチの芝生を凍結から守るシステムを某スタジアムに納入したという記事を目にした。その企業は、あの横浜フリューゲルスのスポンサー、というより母体となっていた企業の1つだ。
 その横浜フリューゲルスは、日本がワールドカップ初出場を果たした1998年、中田英寿がセリエAのペルージャに移籍して大活躍をしていた頃に、何とも不可解で強引な話によって消滅(一応、横浜マリノスへの吸収合併)したのだ。この史実は、間違いなく日本のフットボールにおける汚点の1つだろう。
 私が目にした記事では、そんな歴史のことは微塵も触れられていなかった。そのことを、とやかく言うつもりはないが、時の流れを感じさせられた記事だった。
2003年03月08日(土曜日)
 今年の1月にカタールで開催されたU-23国際大会の日本VSドイツの映像を見た。
 U-22のバックアップメンバーでこの大会に臨んだ日本が、この試合ではドイツにスコアの上では大差で完勝しているので、どんな試合内容・試合展開なのだろうと興味を持って見ていたのだが、たまたまそういうスコアになっただけだったんだね、という内容だったというのが正直なところだ。
 ドイツチームを率いていたかつての名選手、ウリ・シュティーリケは、この試合結果について、そして日本選手たちに対して、一体どういう感想を持ったことだろう。
2003年03月07日(金曜日)
 日本のアニメやゲームの海外進出がめざましいとか、日本のアニメやゲームは世界に通用するとか、アニメやゲームによって日本のコンテンツ(エンターテインメントコンテンツ)が世界に市場を獲得しつつあるとか、主に役人の人たちが口にするようだ。その影響もあってか、新聞記者の中にも、そうした言い回しをする人たちもいる。
 国際的に通用するのはアニメとゲームしかないような、アニメとゲーム以外は大したことがないかのような、アニメとゲームだけがビジネスになるかのような、コンテンツ産業の行方はアニメとゲームにだけにかかっているかのような、そんな言い回しはいかがなものだろう。

 そもそも、アニメやゲーム業界のビジネス構造をご存じなのだろうか。あれほどギャンブル性の高いビジネスが推奨される感覚は、私には理解できない。

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