2002.7.30
  「トップ下」にはゴールを求めるのが世界の流れ…
 

稲本潤一がイングランド「プレミアシップ」のフルハムに移籍しました。鈴木隆行がベルギーのゲンクに。そして中村俊輔がイタリア「セリエA」のレッジーナへ移籍しました。イタリアのパルマで活躍する中田英寿、オランダのフェイエノールトで活躍する小野伸二とともに、彼らの活躍が楽しみです。ヨーロッパのフットボールシーズンは8月下旬から9月にかけて開幕します。今から待ち遠しいです。

特に中村俊輔については、ようやく海外クラブへ移籍してくれました。あと1年でも2年もで早く動いて欲しかったというのが本音ですが、とにかく頑張って欲しいと思います。


ところで、中田英寿にしても小野にしても中村俊輔にしても、一番好きなポジションは「トップ下」だと伝えられています。もっとも、近年のシステム(フォーメーション)では「トップ下」を置かない戦術をとる場合が増えています。中田英寿のパルマは、今年はおそらく「トップ下」を置かないシステムを採用すると思われますし、中村俊輔のレッジーナも「トップ下」を置かないシステムと聞いています。

また、もし「トップ下」を置く戦術をとった場合、「トップ下」に入った選手に求められるのは、フォワードの選手にゴールさせるアシストよりも、自らゴールすることではないかと思われるのです。その傾向は近年顕著になりつつあったのですが、ワールドカップ後の各クラブの選手補強を見ていると、ますますその傾向が強くなっているように感じられます。

「点取り屋」を「(背番号)9番の選手」と言ったりします。そして、「ゲームメイクする選手」は「10番の選手」と言われてきました。「トップ下」は「10番」と考えられてきたのですが、しかし、今日のフットボールシーンでは、「トップ下」は「9.5番」と表現されたりします。つまり、今日の「トップ下」に求められるのは、まずはゴールという成果が第一に期待されていると思われるのです。


日本人選手の「トップ下」のイメージは、攻撃を掌る、ゴールもするけれども基本的にフォワードの選手にゴールさせる、そのための決定的なチャンスを作る、ということが第一に考えられているように感じられます。でも、中田英寿にしても小野にしても中村俊輔にしても、もし「トップ下」に入った時には、是非「まずはゴール」を意識したプレーを見せて欲しいと思います。特に、日本人選手は海外クラブにとっては「外国人選手」なのですから、「前め」=攻撃の選手であればなおさら、期待されるのは「ゴール」でしょう。新しいシーズンで、積極的にゴールに迫るプレーに期待しています。(了)

   
 


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