2003.2.15
  背番号が持つ本来の意味を、探ってみましょう
 

どんなスポーツでも、背番号というのがあります。

今日では数多くの選手たちがチームに所属しているので、当然、背番号の数字も多く(大きく)なります。サッカーチームで言えば、当然No.1からNo.11にNo.14とかNo.18までだけではなく、No.25とかNo.32とかの選手も存在するわけです。

ですが、背番号は「ただの順番」「ただの数字の順」ではなく、それぞれに、長い歴史の中で培われた本来の意味というものが備わっているものです。それは、どんなスポーツでも同様でしょう。


ところで、サッカーでは以前、スタメン(先発メンバー)がNo.1からNo.11までの背番号を付ける決まりになっていたことがありました。Jリーグでも、設立当初はそうでした。もちろん現在は、どこの国でも背番号は「固定制」で、No.32の選手が先発することもあります。

背番号が固定制だと、もちろん選手と背番号が一致するので、観戦する側にとっても便利ですし、マーケティング的にもプラスでしょう。レプリカユニフォームを販売できますから。でも、それによって段々、その背番号が持つ本来の意味や役割というものが見失われてきつつあるというと、言い過ぎでしょうか。

もちろん、サッカーのシステムやフォーメーション、戦術は高度化し複雑化し、過去の背番号の意味など無用かもしれません。でも、そうしたことを知っていれば、なお一層サッカーを深く楽しみ味わうこともできるでしょう。若い世代の方々の間でも、背番号の意味について時折議論が交わされている場面に、これまでも何度か遭遇してきました。背番号の意味を考えてみようなんて、なかなか深いじゃないかい!と嬉しくなってみたりします。


そんな時、オジさんとしてはちょっと気になるケースが時々あります。背番号の意味や役割について、ちょっと違うんだけど・・・というケースがある、ということです。

背番号の本来の意味や役割を語る時には、若い世代の方々はご存じない頃のシステムを知っておくことが必要になります。私も子どもの頃、日本サッカー協会の技術書や海外のサッカー学の講義本や戦術本などを眺めて、面白がっていたものです。今回は、そういうオジさんだからこそ知っている、最も原初的なシステムと背番号の意味・役割を少しお話ししてみましょう。


今日ではシステム、フォーメーションといえば、4-4-2とか、3-5-2とか、あるいは3-4-3とか、そういうのが大部分ですよね。ところが、最も原初的なシステムは、実は2-3-5というフォーメーションだったのです。図をご覧下さい。この2-3-5システムから長い時間をかけて進歩し進化し変化してきて、今日のシステム、フォーメーションが形成されているのです。


この2-3-5システムにおける背番号をご覧いただくと、それぞれの背番号が持つ本来の意味・役割が見えてきます。今日のシステムにおいても、どこかにその名残があるでしょう。


今日でも、右サイドバックはNo.2、左サイドバックはNo.3であることが多いですよね。

センターバックは、No.4とかNo.5という場合が今日では多いと思いますが、この2-3-5システムの中盤のNo.4とかNo.5が最終ラインに下がってきた系譜をうかがうことができると思います。 また、南米のチームでは、No.6が左サイドバックもしくは左ウイングバックをすることが多いようです。ブラジル代表のロベルト・カルロスなどは、No.6ですね。南米では、2-3-5システムの中盤左のNo.6が、左アウトサイドの役割を担うようになった系譜が想像できます。一方でヨーロッパでは、今日では、No.6はボランチ(中盤の底)をすることが多いようです。この辺りにも、南米とヨーロッパでのサッカー文化・戦術史の変遷の違いが感じ取れます。
page2へ続く)

 
 


Copyright © 2002-2003 Digi-RATA,Inc.
All rights reserved.